ゲレンデではスノーボード人気がすでに定着しているものの、競技人口としてはまだ少なく、スノーボードの大会がテレビで放送されることはほとんどありません。そこで気になるスノーボード大会とその賞金額を、平野歩夢選手の事例とともにご紹介します。
国内では、かつて高額賞金を誇っていた「X-TRAIL JAM(優勝賞金200万円)」や「TOYOTA BIG AIR(賞金総額約1000万)」が存在しました。しかし、残念ながら現在はどちらの大会も終了しています。
そんな中、今年2018年より新しい大会「SNOWBOARD MASTERS」が開催され、大変話題になっています。発起人は人気作家・東野圭吾氏。
種目は「バンクドスラローム」と「フリーライディング&ストレートジャンプ」で、各種目をポイント換算し、合計ポイントが多い者が優勝となります。トータル的なスノーボードテクニックが問われる新しいかたちの大会です。
「SNOWBOARD MASTERS」の賞金額は、 男性(優勝:200万円、2位:70万円、3位:25万円) 女性(優勝:100万円、2位:30万円、3位15万円) 国内最大の賞金額ということでも話題となっています。
■オリンピック
言わずと知れた4年に一度のスポーツの祭典。日本でスノーボード競技大会と言えばオリンピックをイメージする方は多いのではないでしょうか。スノーボード競技大会が地上波で放送される貴重な機会でもあります。選手には自分の存在を世界にアピールする絶好のチャンスといえるでしょう。
気になる賞金ですが、オリンピックで入賞すると、JOC(日本オリンピック委員会)や競技団体から報奨金がでます。 JOCから支払われる報奨金は「金メダル…500万円」「銀メダル…200万円」「銅メダル…100万円」と決まっています。
一方、各競技団体から支払われる報奨金は、団体により金額が異なります。スノーボードは「国際スキー連盟(FIS)」が統括しています。 報奨金額は未定ですが、過去には「金メダル…300万円」「銀メダル…200万円」「銅メダル…100万円」が支払われた実績があります。
■ワールドカップ(W杯)
ワールドカップ(W杯)は国際スキー連盟(FIS)によって1994年から毎年開催されています。短期間の大会ではなく、約1年間かけて、計10~20試合を世界各国で行います。各試合で上位になるとポイントが付与され、最終的にシーズン総合で最もポイントを得た者が優勝となります。
全ての競技が集まるグランドファイナルが、オリンピックの中間年の4年に1度開催されています。 こちらは賞金が稼げるような大会ではないため、スター選手が参加していないこともあります。
■世界選手権大会
現在、スノーボードの世界選手権大会は2つ存在し、それぞれ開催されています。一つは、国際スキー連盟(FIS)の主催によるFIS世界選手権大会で、2年に1度開催されます。約10日間、集中的に行われる大会です。 もう一つは、世界スノーボード連盟(WSF)の主催による世界選手権大会で、4年に1度開催されています。 こちらもW杯同様、賞金を稼ぐための大会ではなく、世界のトップ選手が不参加のことも多いようです。
ちなみに、3大世界大会を、 1月のX Games、2月のオリンピック、3月のUS OPENの3つとする場合もあります。
【海外で開催される高額賞金の大会は?】
■Winter X Games
アメリカのスポーツ専門チャンネルESPNによって開催されるX Gamesは、様々なエクストリームスポーツを集めたイベントで夏と冬の年2回行われ、冬季大会Winter X Gamesは1月または2月に開催されます。 アメリカを中心とした全世界でテレビ放映される人気イベントです。
各競技の優勝賞金が5万ドル(約565万円)ということで、高額賞金のスポーツ大会としても知られています。
■BURTON US OPEN
スノーボードのリーディングブランド:BURTONが主催のスノーボード世界大会です。毎年1回開催され、今年2018年には36周年を迎えました。世界で最も長く続いているスノーボードコンテストです。
賞金は、優勝:4万5000ドル(約508万円)、2位:2万ドル(約226万円)、3位:1万ドル(約113万円) で、こちらもX Gamesに負けず劣らず高額賞金額となっています。
圧倒的なエアの高さと天才的なテクニックで、日本のみならず、世界中のファンを魅了する平野歩夢選手。平昌冬季オリンピックでの活躍も記憶に新しいですね。
20歳の誕生日を迎えたばかりの平野歩夢選手ですが、今までに参加してきた大会の成績結果は、大変華々しいものなのです。彼が積み上げてきた実績と、それに伴う賞金額について触れてみましょう。
■主な参加大会と実績
2013年(14歳) X Games 銀メダル 欧州オープン 優勝 ワールドカップ 優勝
2014年(15歳) ソチ冬季オリンピック 銀メダル
2015年(16歳) ワールドツアープロシリーズで年間王者
2016年(17歳) LAAX OPEN 優勝 X Games 優勝
2018年(19歳) X Games 優勝 平昌冬季オリンピック 銀メダル BURTON US OPEN 優勝
■賞金・収入について
オリンピックで銀メダルを獲得した際の賞金200~400万円と考えられます。 ソチ・平昌でそれぞれ銀メダルを獲得しているので2大会分でざっと400~800万円は獲得していると思われます。
続いて、X Gamesは優勝賞金が約500万円。平野選手は2016年と2018年に2度優勝しているので、トータルでおよそ1000万円を獲得しています。また、同じく2018年に優勝したBURTON US OPENでは優勝賞金約500万円を手に入れています。
オリンピック、X Games、BURTON US OPENの合計を計算したら10代で約2000万円の賞金を得ていることになります。これはすごい金額ですよね。
また、平野選手は大会賞金だけでなく、スポンサー契約に伴う高額な収入もあると思われます。具体的には、小学4年(9歳)でスノーボードメーカーのBURTONと契約し、2017年には木下グループと所属契約を結びました。今年2018年にはユニクロとグローバルブランドアンバサダー契約をしています。
いかがでしたか。平野歩夢選手のように、スノーボーダーとして知名度を上げ、成功するにはまず多くの大会に出て、上位に入賞し目立つことが大切です。
大会での活躍がスポンサーの目に留まり、契約のオファーが来れば、きっとそこからスターへの階段が続いていくことになるでしょう。
また、より高額賞金とスケールの大きなチャンスをつかむために活動の場を海外へ移し、国際レベルでスノーボードを極める決断をするのも、スターを目指す方法のひとつといえるでしょう。
ちなみに、世界的大スターであるショーンホワイト選手は19歳の時には家を3軒、自家用ジェット機まで保有していたとか! 日本でそんなセレブ選手が誕生する日が来るのはまだ先になりそうですね。
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